UMass MBA企業派遣事例
TBグローバルテクノロジーズ株式会社

三須 丈義(みす たけよし)
東京貿易メカニクス株式会社
代表取締役 社長
【略歴】
2023年 UMass MBA取得
2021年 東京貿易メカニクス㈱ 代表取締役社長に就任
2018年 TBグローバルテクノロジーズ㈱ 新事業開発部 部長
2016年 TBグローバルテクノロジーズ㈱ 熱電供給システムグループマネージャー
1997年 TBグローバルテクノロジーズ㈱ 入社 エネルギー機械事業部 営業
【人事部様コメント】海外オンラインMBA導入の背景
当社は、企業・労働者を取り巻く環境が急速に変化しているなかで、将来の経営者に必要となる知識を体系的に学べる機会を提供することの必要性を感じておりました。
また、当社は海外展開を強化しておりますが、グローバル化が進行しビジネスが複雑かつ不透明になるにつれ、仕事を通じて得られる経験や知識だけでは対応できない場面も今後益々増えてくると考えております。
このような環境の変化の中、海外オンラインMBAという形式は、日本で働きながら本場米国のMBAの知識が得られるという点が、TBグローバルテクノロジーズ(以下、TBG)のニーズと合致していました。
受講者には、MBAで学んだ実際にビジネスの現場で活用できるマネジメントスキルを、ビジネスの現場で実践し、時代や環境の変容に合わせて、マネジメントを刷新できるような人材に育って欲しい思っております。
- 米国 MBA を目指したきっかけ
- 入学から卒業までの間、仕事と勉強の両立について
- MBAでの学びを会社に還元
- MBAの受講をおすすめする職種や役職
社長の一言がきっかけに。
営業一筋20年から、米国MBAへの挑戦 ー 企業派遣で挑んだ経営人材育成のリアル ー
米国 MBA を目指したきっかけは何でしょうか。
入学当時、私は東京貿易グループの一社であるTBGの新事業開発部長でした。TBGではOJTを重視した人材育成が中心でしたが、 当時の社長がそれだけでは限界があるのではないか?理論に基づいた経営に関する幅広い知識を持たせるには?グローバルに活躍できる人材を育てるには?と考えられた中で、海外MBAへ派遣するという実験的な取り組みが起案されました。
そのような中、社長から『海外MBAを受けてみないか』と声をかけて頂いた事がきっかけです。(自発的でなくすみません。)
正直なところ、自分がMBAをしかも米国MBAを受けると聞いたときは、「かなりハードルが高いのでは」と思いました。ただ、私はずっと国内営業畑で20年以上仕事をしてきたこともあり、体系的な経営知識、語学力が不足していると感じていました。営業経験が長いからこそ、経営に関する知識をしっかりと学びたいという思いとグローバルでの活躍への憧れがあり、最終的には「ぜひ挑戦したいです!」とお応えし、受講を決意しました。
入学から卒業までの間、仕事と勉強の両立は大変でしたか。
はい、大変でした。正直、MBAを少し甘く見ていた部分もあり、結果的に卒業まで約3年半かかりました。
基礎課程の6科目のうち、最初の4科目は2科目ずつ履修していたのですが、途中で負担が大きすぎると感じ、その後は1科目ずつ履修するようにしました。また、2021年10月にグループ会社である東京貿易メカニクスの社長に就任したタイミングなど、業務との兼ね合いを考え、履修を見送ったタームもありました。英語の読解量が非常に多く、週20時間ほどは勉強に充てていたと思います。そうした中で、アビタスのサポートテキストが非常に役立ち、原書と照らし合わせながら理解を深めることができました。
上級課程では、64枚のレポートを執筆した際に何日間か徹夜したこともありましたが、非常に良い経験になりました。また、ちょうどコロナ禍の時期だったため、飲み会や出張がなく、時間をやりくりしやすかったのも助かりました。
同期には仕事と子育てを両立しながら受講している方もいましたが、私自身はすでに子育ての手がかからなくなった時期だったので、そういった意味でもタイミングには恵まれていたと思います。若くて優秀な同期の方が多く、最初は気後れする場面もありましたが、そこはこれまでの経験を活かして乗り越えましたね。
営業出身の自分が経営者に ー MBAで広がった経営視野と判断力 ー
MBA での学びを具体的にどういった形で会社に還元されていましたか。
そうですね、先にお話ししたとおり、私は2020年の入学当時はTBGの新事業開発部長として、まさにマーケティングの授業で学ぶような業務に携わっていました。そして、新規事業のプロジェクトを立ち上げているタイミングでグループ他社への転籍が決まり、2021年からは東京貿易メカニクス(以下、当社)の経営者としての役割を担うことになりました。
これらの業務において、MBAとの関連性についてお話すると、新事業開発においてはマーケティングが非常に役立ったと感じています。入学前から事業計画の作成に関わっており、それまでは経験則で理解していたことを、授業を通じて体系的・論理的に学ぶことで、「なるほど、こういうことだったのか」と、実務と結びつく感覚を得られたのは大きな学びでした。また、基礎課程の最後に履修する「グローバル企業と競争」では、最終的に事業計画に近い内容のレポートを作成する必要があり、実務との関連性が非常に高かったと感じています。
また経営者の役割においては会計及び組織論に関する科目を受講出来た事が役立っていると思います。
私は営業畑が長く、経営に関する体系的な知識が不足していると感じていました。そのため、MBAでの学びをそのまま業務や経営に活かせたことは、非常に大きかったと思います。
貴社において、どのような職種や役職の方へMBAの受講をおすすめしますか。
将来的に経営を担うことが期待される方や、現在経営層にいらっしゃる方にとって、MBAは非常に有益だと考えています。弊社の場合、経営企画部に所属する社員であれば、学んでおいて損はないでしょう。また、将来的に役員を目指す社員にとっても、MBAでの学びは大きな武器になると思います。
当社では、これまで経営企画部というものが存在していませんでしたが、最近ホールディングスや、グループ内の大きな事業会社には配置されるようになりました。現在、グループ内の経営企画部には財務会計に強い人とマーケティングに強い人がそれぞれいるものの、オールマイティに対応できる人材は少ないのが現状です。その点、MBAは特定分野のスペシャリストを育てるものではありませんが、経営全般に関する幅広い知識を得ることができるのが大きなメリットです。組織行動論の授業は経営企画部の方にはぜひ学んでほしい内容ですし、統計の科目も実務に役立つ場面が多いと感じています。
私自身の経験としても、財務会計とマーケティングの知識を体系的に学んだことで、両方の視点を持ち、経営判断の勘所をつかむことができるようになりました。