IAS7号 キャッシュ・フロー計算書は
日本基準とほぼ同じです
日本がキャッシュ・フロー計算書の作成を国内で義務付けるにあたり、IAS/IFRSに定められたキャッシュ・フロー計算書を参考にしたため、どちらもほぼ同じものです。
欧米では1980年代からキャッシュ・フロー計算書の作成が義務付けられていたのですが、日本で作成が義務付けられたのは2000年3月期からなので、国内においては比較的新しい制度です。
キャッシュ・フロー計算書では、現金(現金同等物を含む)の収支を以下の3種類に分類して表示します。
(1)営業活動によるキャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローとは、企業の主たる活動(事業)のほか、投資活動・財務活動のいずれにも分類されない現金収支を指します。
(2)投資活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフローとは、固定資産の売買や他企業の株式・持分の売買による現金収支を指します。
(3)財務活動によるキャッシュフロー
財務活動によるキャッシュフローとは、株式発行や自社株の買い戻し、社債の発行や償還、借入金やその返済のための現金収支を指します。
このように、企業が現在「本業でどれくらい稼いで・損をしてしまっているのか」「将来のためにどれくらい投資をしているのか・資産を売却しているのか」「借入は増えているのか・減っているのか」といった情報を分析するためには、損益計算書だけでは十分ではありません。
キャッシュ・フロー計算書は、このような分析をする際に役立ちます。